以前、岡山で開催されたホキ美術館名品展を見に行ったことがあります。
この展示を見ていたく感動し、ぜひ千葉にある美術館本館へ行ってみたいと思って早や 3 年(!)、結局行けていません。コロナ騒動があったり時間が取れなかったりで行く機会を逃していたからです。
よく東京へ行っているんだからその時に行けば?と言われるかもしれませんが、交通のアクセスが悪くて簡単には行けないのです。毎年行っている福島詣の時も、千葉に寄って鑑賞するとなると泊数が足りません。そんなこんなで、「行きたい、でも今回もムリ」というもやもやした気持ちを抱え、日々涙で枕を濡らす生活を続けていました。
そこに吉報が。ホキ美術館名品展Ⅱ が再び岡山で開催されるというではありませんか!神様は迷える子羊に手を差し伸べてくださったようです。日頃の精進と初詣、さらにはサンタを信じる心を高く評価してくださったに違いありません。これはぜひ行かねば。
ということでそのお出かけレポートです。どうぞ。
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6 時起床。早起きする必要はないのだが、いつもとは違う場所に行くワクワク感には抗えない。パソコンで遊んでもまだ時間はあるので朝食でも摂るか。
では駅へ向かおう。今回は JR を利用するので 車 de トレイン を申し込むと、満車だという。しまった、おそかったか。日曜の 8 時だからしょうがないな。駅前のパーキングに入れて、再び駅へ。
ほとんど東京でしか鉄道を使わないので新鮮だ、特に音が。駅ではたまに流れる発着のアナウンス以外は無音。そのメリハリが地方都市ならではっぽい。日曜の早朝なので乗降客はほとんどおらず、いても高校生ばっかり。部活かな?課外かな?休日なのにご苦労様。
瀬戸大橋線はそこそこ混んでいた。さすが JR 四国のドル箱路線。でもまあ、立っている人はいないという程度だが。ここからは約 40 分の列車旅。見慣れない景色を車窓から楽しむのはいくつになっても楽しい。
岡山駅に着くと乗り換えの表示がたくさん出ている。ここは東西南北のタ-ミナル駅だ。見ているうちに乗りたくなり足が勝手にホームに向かおうとするのを「ステイ!」と言って押しとどめる。今回の目的が無ければ間違いなく乗ってしまっていただろう。
ぶらぶら歩いて会場の岡山シティミュ-ジアムへと向かう。とはいえ改札を抜けたらすぐに見えてくるのだが。
開館まで少し時間があるのでちょっと近辺をうろついてみる。
岡山は車やバイクで走るのはちょっと苦手。どうも走りにくいのだ。駅前なんかに行っちゃうと二度と戻れないんじゃないかと思うくらい。動線がおかしいのか、ワタシとの相性が悪いのか。ちょうど釧路でのように、駅前近辺から一発で抜け出せたことは無い。こうやって見ると特に道が複雑なようには見えないのだが。
雨も降っているのでちょっと早いのだが会場へ行ってみる。やった、一番に並べた!そのあと続々と人が来て、開場時には 20 人ぐらいの行列ができた。日曜だからかな。チケットを買って入場。
さあ、楽しみにしていた展示だ。写真を撮れないのが残念だが、今回もなかなか楽しめた。絵の直前の入っちゃいけないゾ-ンに入るガキどもや大きな声でしゃべるジジババがいて、展示会の雰囲気がかなりラフなものになっていたが、それも前回で経験済みだったので意識の外へ放り出し、じっくりと見ることができた。
その感想は以前と同じだ。写真に酷似した絵画であって写真ではない。これが単なる写真であればここまでの「圧」は感じられないだろう。画家が表現したい「何か」が加わっているからだろうが、その正体は素人の私にはわからない。いい物を見せてもらった。うむ、やっぱり千葉のホキ美術館、行きたいぞ。
でもここでひとつ疑問。
①画家が描いているモデル
をそのまま同じ背景、衣装、ポ-ズで写真に撮り、それを
②画像ソフトを使って手を加えたもの と、③今流行りの AI に書かせたもの
と比べるとそこにはどんな違いが出てくるのだろう?
つまり、① 100 % ヒトの手によるもの、② ヒトがコンピュ-タの支援を受けるもの、③ 100% コンピュ-タによるもの、この 3 つの作品を「いっせーの、せ!」で見せると鑑賞者に与える「圧」というのはそれぞれ違うのだろうか。
それらを見比べるのはとても興味深いと思うのだが。
いい作品ばかりだったと思うが、残念なことが一つ。作品保護のためか額にガラスを入れているものが多かったのだが、そこに周囲が映り込んで余計な線が目に入ってしまい、絵の全体像を見て鑑賞するのが困難になってしまっていた。音楽でいえば雑音が入っているような感じ。本格的な美術館ではないので展示方法に精通しているわけではないのだろうが、いくらなんでもというレベルだった。展示場所や方法、照明等には配慮が欲しかった。
その後は額絵を数枚買いこみ、5 階の「岡山空襲展示室」を見学した。戦争の被害展をこんな一等地のビルで、ましてや常設している県は珍しいのではないか。小規模ではあるがこのような展示をする、続けていくということが「戦争の怖さ」を伝えていく覚悟を示していると思う。8 月半ばだけ大騒ぎする自治体よ、岡山を見習おう。
さあ、見学は終わった。さて次は・・・ここだな。
やはりお出かけをしたら宝探しもしなければ。ただ、駅の目の前にあるのにストレ-トには行けず、大きな迂回を余儀なくされた。やっぱり岡山の道、キライ!
らしんばんに行った。フィギュアの品ぞろえは豊富だったが、残念ながら持っているものばかり。では「薄い本」はというと、品ぞろえは今一つ。やっぱり同人誌は東京で買うのが正義だな。それでも「紫電改 343 完結編」というのがあったので買ってみた。¥880 だったのだが、ネットで調べると ¥3000 オ-バ-。おーっと、思わぬお宝と出くわしたようだ。やっぱり岡山の店、ダイスキ!
大満足して帰る・・・前に、いい機会なので途中下車して寄り道しよう。そう、児島ジーンズへ! 普通列車で揺られること約 40 分。
児島駅に降り立つ。日曜の昼間なのにほとんど人通りは無い。ここから 1 km ほど歩くとジーンズストリ-トなるものがあるらしい。というのも初めて行くのであまり知らないのだ。だーれも歩いていない知らない道を歩くこと 20 分。あ、あれかな?
ここを入ってすぐの左側に目的地の児島ジーンズがある。東京で買った 21oz のジーンズがよかったので、今度は 23oz のが欲しくなったのだ。東京ではサイズの品揃えが不十分だったのだが、本拠地ならあると思って勝負をかけてみた。
あった!
はいいが、このジーンズは洗っていると 2 cm、経年で 2 cm ぐらいウエスト部が縮むのでサイズを上げたほうがいいと言われ、禁断の 40 号に足を踏み入れてしまった。やっぱりダイエット、必須だな。見た目はファンキーだがプロならではのアドバイスをくれる店員さんと話をしながら試着をすると、
硬い・重い!
サイズはともかく、はきにくいったらありゃしない。とてもジーンズをはいているようには思えなかったが、それだけにプロテクション能力も期待できる。ツーリング時には頼りになるだろう。いい買い物ができた。
その後はせっかくなので回り道をしながら
駅に戻り、再び車中の人に。帰ってくると駅前ではイベントをやっていた。
女の子の数メートル前で一眼レフで激写しているおっさんズがいた。「おっかけ」かな?大絶叫で声援を送る彼らの姿、アツ(苦し)かったなあ・・・。
パーキングからクルマを出し、遅い昼食
をとって帰宅した。日帰りだったが、今回も「見てよし・買ってよし・食べてよし」のおでかけだった。
本日の歩行距離: 9.3km
ではまた。