出張から無事帰還しました。様々な不手際を個人の能力で乗り切った感がある 3 日間でした。まるでサスがボロでもタイヤのグリップ力だけでコーナーを駆け抜けたクルマのよう。そんな現状を「それでヨシ!」と言う勢力は多いのですが、なんとかしないと大きな問題を引き起こすような可能性は大きいです。せめて自分でできる範囲での対処はしておこうと強く思えたことが今回の収穫でした。
さて、北海道ドライブレポートです。
今日から南下する。とはいっても東を回っていくのでココからが長い。
丁寧なお見送りを背に受けて 6 時発。今日はちょっと急ぐので朝食は頼んでいない。ここのは食べてみたかったのだが。朝食はてらいがないぶん宿の食事の能力がよくわかる。この宿ならハズレはないだろう。来年もこの宿にするかな。
出てすぐ、最北端のモニュメントに寄ってみる。すでに人がたくさんいたが、時間が時間だけに個人客ばかりだ。宗谷岬にはそんなに多くの宿はないので、稚内から来たのだろう。多分みんな、朝食はまだだな。 お約束の、車を入れての写真を撮ってから宗谷岬を出発。
と、すぐにてっぺんドームの看板が。「?」と思って行ってみると、稚内の北防波堤ドームの小さい版みたいなものがあった。それでもじゅうぶんでかいが。みなさんが作業をしている横で邪魔にならないようこそこそと写真を撮る。
R238をオホーツク海を見ながら南下。鹿をたくさん見かけた。じっとしてろよ、飛び出して来んなよ・・・。
それを除けば海沿いのこの道は最高。浜鬼志別では流しのパンダを一頭見かけたので速度は抑え気味にしたが、その一定のスピードで走ると恍惚感が得られるほどステキな道だった。
猿払のセイコマートで朝ご飯。
エサヌカ線のステッカーを買うつもりで来たのだが、今年はなかった。残念。
ではエサヌカ線を走ってみよう。曇っていてまだ朝も早かったのだが、車やバイクがそこそこ多かったので、撮影を待つのに時間がかかった。時々前に入ってくる輩もいたしね。ちょっとは周りを見てほしいものだ。旅行で浮かれてしまってその配慮ができなくなっていたのかもしれないな。まあしょうがないか、ワタシもそうかもしれないし。
エサヌカ線を全線走破後、猿払電話中継地跡へ行ってないと気づいて後戻り。車のほうが余裕があるのか、こんな後戻りにも躊躇しない。バイクならすっ飛ばして先に行っただろう。今回はこの跡地を見られてよかった。一度も来たことがなく気になっていたので。
最後にもう一回エサヌカ線を走る。写真撮影を気にせず景色を堪能しながら走るのは気持ちいい。ただこの道、一番南の直線はクセモノだ。とにかく路面のうねりがすごい。ジャンピングスポットが 3 つや 4つではなくたくさんある。荷物満載のバイクでは高速度は厳禁だ。かくいう私は WRXSTI で WRC を彷彿とさせるジャンプをしてしまった。危ない危ない・・・。
R238 に入り R275 へ。いつもなら海沿いを南下するので、こういうルートは初めてかも。
途中、中頓別の寿公園で休憩。そこには F104 と蒸気機関車があった。展示としてはカサがあるので見栄えはする。しかし一体どうしてこういう組み合わせなのか?
トイレを済ませて先へ進む。
音威子府から R40を名寄まで南下し、
R239で興部まで行く。とにかく鹿が多く、奴らとの衝突の恐怖で速度を上げられない。ぶつかるとこちらも無事では済まないし、弁償してくれるわけでもないからな。
興部では道の駅おこっぺでソフトクリーム。去年は営業していなかったので、今年は食べるのが宿題だった。とても美味しかったが、とにかく溶けるのが速い! もうちょっと落ち着いて味わいたかったな。
R238, R242, R39で北見へ行く。このあたりは何度か走っている上に、特に北海道らしさは感じられない道なので、特に印象に残らずに単に走っただけとなってしまった。でもあとから考えると、逆にこういう道のほうが北海道ではレアなので、もっとキョロついて走っておくべきだったかな。
本日の宿、宿泊施設大地に到着。ココも去年泊まった宿。社会福祉法人が運営しており、障害者の実習の場にもなっているところだが、他の宿と何ら変わることはなく快適に過ごせる。なにより宿泊費がお値打ち価格なので今年もお世話になることにした。
昨年は少し到着が遅れたために北見塩やきそばを食べ逃したので、今年は早めにチェックインし、部屋に荷物を置いたらまだ 16 時前の駅ビルへダッシュ。
イイ具合にハラも減っている。空腹という最高の調味料をぶっかけて、大盛りのやきそばをかきこんでやるっ!
エレベータに飛び乗り 6F のボタンを連打。ドアが開くやいなや店に突撃すると、
だとよ・・・。膝から崩れ落ちそうになった。
あふれる涙を何とかとどめ、力の入らない足を前に進めてうつむきがちに宿への道を戻る。
今日の夜はコンビニ飯かぁ・・・、宿までの上り坂がツラひ・・・とトボトボと歩いていると、ホテルのレストランのテイクアウトメニューに北見塩やきそばがあるのを発見した。
アタマの中でファンファーレが響き渡り、アタマの周りには祝福の天使が飛び回る。顔を上げ大きく息を吸い、背筋を伸ばして大股でホテルに入るやいなやフロントに突進した。スタッフに聞くと 15 分ぐらいでできると言う。この数分間で神の存在を確信した。
でも大盛りはできないと言われた。あまり力のある神ではなかったようだ。
できたてアツアツのやきそばを持って部屋に戻りしみじみと味わった北見の夜、来年こそは駅ビルの店でライス付きの大盛りを食ってやるんだと固く誓った北見の夜だった。
本日の走行距離:442.9km
本日の振り返り
この日も一日、いい天気、いや、良すぎる天気でした。バイク乗りにとっては最高の天気だったと言ってもいいでしょう。ただ一点、暑すぎるということを除けば。最高気温が 33 度ってどゆこと?例年であれば 20 度半ばで、いかにも北の大地という爽やかな空気の中で過ごしていたのですが、今年は異常ですね。そういう意味ではバイクで来なくて良かったとも言えます。
でも、いかに車での移動といえど気温は高く、かといって湿度が低くない中を一日中走ると、かなりやられます。そんな時に、エアコンはないのが普通の北海道の民宿に泊まるとどうなるか?
寝不足になります。
ワタシの部屋は風通しが良かったのでまだマシでしたが、それでも濡らしたタオルで汗を拭きながらでないと眠れません。そのせいでこの日は数回道端にクルマを止めて、エアコンをかけっぱなしにして仮眠しながら走りました。来年はこんな天候に遭わないよう、これからの1年間はイイ子でいようと思いました。
1日中走りましたがどこもいい道でノーストレス。交通量の少ない道をスコーンと走ると、ココロにへばりついた垢までスコーンと飛んでいきそうでした。実際、悩みやこだわり、不安といった心の動きの枷となっていたものが、だいぶ減ったような気がします。でも一日の最後に塩やきそばへの渇望が MAX 値になりココロの安定が大きく揺らいでしまったのが残念です。来年リベンジを果たすため、これからの1年間はイイ子でいようと思いました。
続く。