paradoxriderの日記

バイクや車、カメラなどのことに触れていきたいと思います

日本紀行 第24回 三重

この 2 週間ばかり外部での仕事をしていました。いや-、長かった。体よりも精神が疲れた感じです。馴染みのないところで仕事をすると、とにかく失礼や不備の無いようにと考え、気を使うことが多かったからでしょう。あちらさんもいろいろと配慮してくださったおかげで、無事終わらせることができました。今後こういうのが定期的にありそうです。いやあ、気晴らしのための土日のお出かけ、もっと積極的になりそうで怖いです(主に財布が)。

 

 

さて、久しぶりの日本紀行、三重編です。

 

デジタルカメラに変えてからはデータを DVD に焼いて保存しているのですが、日ごろの怠慢のためきちんと片付けができておらず、行方知れずとなった メディア が複数枚あります。どうもその中に三重の写真も入っていたのかもしれません。なので今回はビジュアル的に寂しくなることをご容赦ください。

 

初めて三重へ立ち寄ったのは大学 4 年の時でした。それまでは帰省時に東名阪道を通る時に通過するだけでしたが、就職試験で帰省してからの帰りに時間があったので、ちょっと寄ってみたくなりました。とはいっても名所旧跡を訪れるわけではなく、パールロ-ドとやらを走ってみたかったからです。当時まだ有料道路だったのですが、鳥羽一郎のお父さんが料金所にいるという話を聞き、当時(今でも?)ミーハ-だったワタシは有名人の親族を見てみたい!というのがメインの動機でした。

 

もちろんお会いできるはずもなくがっかりしましたが、せっかくお金を払ったので楽しんで走ろうと気を取り直しコースインしました。

 

当時の愛機は GPz900R A2 。いやあ、最高に楽しかったです。道がいいだけではなく景色が素晴らしい!島が浮かぶ風景は瀬戸内海で見慣れているのですが、比較的高所を走るので海岸線を見渡すことができます。それが 20 km 以上楽しめるなんて!海が見えるワインディングを華麗に走ってやるんだ、他にバイクがいたらバトル上等!と初めは思っていたのですが、そんなんもったいなさ過ぎます。すぐさま心を入れ替え、絶景と一体化すべくする―っと流す走りに変えたところ、心は恍惚状態に。ワインディングは下手なりにガンガン攻める姿勢でと当時は考えていたのですが、流す楽しさを知り走りの幅が広がったのはこの時からだったと思います。

 

その後、小学生の時に習った英虞湾へ行き真珠売店を冷やかした後、再びパールロ-ド走行のお代わりをして茨城に戻りました。

 

 

地元に戻って就職してからはしばらく足が遠のいていたのですが、1 泊 2 日のツーリングで行けるところを探していたところ、三重が浮上してきました。「みえぇ~?」と思いましたが、そういえばこの地にはあの方がいらっしゃるということに気付いたのです。

 

我が国の最高位神God of Gods神無月にただひとり出雲に行かない神

 

そう、

天照大神

 

です。

 

いかん、ご挨拶が遅れている。行かねば!!!

 

 

ということで行きました。

内宮の各所 正宮は撮影禁止


もはや単なる観光地という位置付けになっていて、敷地に入ってもわいわいと騒ぐ人も多くいまひとつ厳粛さには欠けています。まあアマテラス様も「活気があっていいじゃない?」と言っているのかもしれませんが。

 

でも参道から少し外れると静謐な空気を感じるところもあり、そういったところでは座って「ぼーっ」としていました。それまでは「パワ-スポット」というものを全く信じていなかったのですが、そこでは「力が満ちて来る」のではなく「気持ちが静かになる」ということは感じました。また、ワタシは神社に行ったら木を触るのですが、伊勢神宮の木からは他の神社とは違う「なにか」を感じます。こういったことを経験したくて、数年に 1 回は行くようになりました。

 

 

ワタシは早朝の、人がたくさん来ないうちに内宮をまわり、その後外宮をまわるようにしています。本来は順序が逆なのですが、そんなことで罰を与えるようなケツの穴の小さい神様ではないはずです、よね?

 

回想~

東日本大震災の後、伊勢神宮を参拝した時のこと。外宮の駐車場にバイクを止めると、そこでは保育園児と保育士さんたちがずらりと並んで被災地への募金活動中。小さな子供たちのかわいい声に引き寄せられ、奮発して ¥100 を募金箱へ投入。

 

バイクに戻り振り返ると、向こうから黒服の集団が一列縦隊で歩いてくる。どう見ても「上にヤの付く自由業」の方々だ。そのいかついメンズは一列のままするすると子供たちに近づき、一人ずつ箱にお金を入れていく。でも音がしない。てことは硬貨ではなく「札」? 汚れを知らない子供たちは大きな声で明るく「ありがと-ございましたぁ」。保育士さんたちはうつむきながら小さな声で「あ、ありがとございました」

 

暴〇団ではなく任侠道の人たちだったか。でもそのシュールな光景に笑ってしまった。

~回想

 

 

お参り(内宮)した後はおはらい町へ。ここで食べるのはこれ。

手こね寿司と伊勢うどん

 

てこね寿司はおいしかったです。酢飯の上にタレに付け込んだマグロを乗せているシンプルな料理ですが、なかなか、というかかなりイケます。タレがいいんでしょうかね?これはあっという間に完食しました。できればどんぶりに山盛りで食べたかったです。

 

さて、伊勢うどんですが・・・んー、これは・・・。下に溜まっているタレとうどんを絡めながら食べます。いや、タレはいいんですよ、タレは。でも麺が、ねぇ・・・。コシのコの字もない、讃岐うどんとは正反対のうどんです。香川県民なら「料理人を呼べぃ!(怒)」と言いたくなるであろう代物でしたが、よくよく調べてみるとこの柔らかさにはちゃんと理由がありました。なので、これは「伊勢うどん」ではなく、「伊勢うどん」という食べ物なんだと考えると評価は急上昇。それ以来、伊勢に行ったら必ず食べるようになってしまいました。惜しむらくは価格と量。あれ、もうちょっと何とかならんですかねえ?

 

 

おはらい町での食べ物といえば赤福は避けて通れません。本店ならお茶がついてくるので、それを店内から五十鈴川が見える席で頂くとほっこりします。さっぱりした甘さはいくつでも食べられるような気にさせてくれるため、危険です。初めて店に行ったときは 8 個食べました。もっと欲しかったのですが、そんな食べ方は野暮であると同行者にたしなめられ、お土産で買って我慢しました。

 

またこの赤福は、秋にはぜんざいにして出してくれるところもあります(本店舗ではありませんでした)。何の気なしに注文したのですが、とても美味しかったです。秋の風でちょっと冷えた体に染み入る上品な甘さ。極上でした。

 

 

三重県内の食べ物ネタといえば、意外と知られていないのですが、津市は市民一人当たりの鰻の消費量が日本一になったことがあります。ならば鰻を頂かなければならないでしょう。ということで伊勢神宮へ行ったときに寄ったのが新玉亭。店のことをあまり知らずに行ったのですが、その盛りの良さをみて評判の理由がわかりました。運ばれてきたものを見た第一印象は「蓋の意味は?」というものです。知りたい人はググってください。

 

「大盛りを頼まなくてよかった」と思いましたが、そもそも初めての客は注文できません。ま、普通の人は残す量ですからね。なので中盛を食べてウォ-ミングアップ済みの人でないと頼めないシステムです。でもそれを食べた証拠は?というと

 

これです。

木札

これがなければ大盛りは注文できないので、2 回目以降の来店でないとチャレンジできないということです。ちょっとしんどかったですが、この札欲しさに中盛を食べて手に入れました。これでさらなる高みの大盛りを食べる権利を得たわけですが、量が無理目なので、「ふっふっふ、ワタシは注文できるのだよ」と密かに満足するだけで十分。この大盛札は大切にとってあります。

 

 

こんな具合に、ワタシにとって三重での目的地は「伊勢神宮プラスアルファ」です。やはりアマテラス様宅を素通りはできませんからね。とか言いながら実際は、伊勢神宮が好きすぎてそこで時間を使っても惜しくないというのが本音です。なので三重県についても他県と同様に情報を集め、神宮参拝だけでなく他の所にも立ち寄れるような日程でのツーリングプランを立ててみようと思っています。

 

 

週末はちょっと出かけますので、次回のアップは 6/21 になります。

 

ではまた。