paradoxriderの日記

バイクや車、カメラなどのことに触れていきたいと思います

毎年恒例、 「こちらは夏だがあちらは初秋(嘘ぉ・・・)、季節を先取り北海道の旅 2023」 最終話 振り返り

北海道行脚のレポート、昨年は 12 月まで食い込んじゃいましたが、今年も同じ結果に。それだけ夏以降いろいろと遊ぶことが多かったということですね。どうりでクレカの請求額がスゴかったわけだ・・・(汗)。

 

気温 35 度の時のことを、 8 度の時にいまさら振り返るというのも不自然なことかもしれませんが、まあそこは細かいことにこだわらないでいただければ幸いです。

 

 

コロナの時を除いてこの 10 年間は毎夏に渡道していますが、今回は

・クルマで自宅から自走で

・北海道、暑すぎ

という 2 つの要素が今までとは全く違っていました。

 

なので、「マンネリ打破、今までとの違いを発見」という意味ではとても新鮮に感じたのは嬉しい誤算でした。振り返りを含めて印象的だったことをつらつらと思い出してみます。

 

 

・バイクツーリングの人の表情が悪い、元気ない

 

連日のあの暑さの中じゃねえ・・・。「不快」を通り越して「危険」なレベルでした。これが埼玉や群馬、南九州、高知を走っているのであればまだ諦めがつきますよね、「それを覚悟で来たんだろ?」的に。でもそんな暑さから逃れ、清涼な空気の中で爽やかな風を浴びながら走るのが至高!とワクワクしてやって来たバイク乗りを待ち構えていたのは連日 30 度オーバーの気温。あまりにも可哀想過ぎます。そりゃ彼らも無表情・不機嫌にもなりますわな。

 

例年なら立ち寄った所ではハジけるかスマホ入力かをしていたのに、今年はみんなウンザリ顔で動作ものろのろ。まるで残業開始 4 時間後のリーマンのようでした。皆さん、無事に帰ったのかが心配です。

とか言いながら、今回はクルマでラッキー!と心の中でガッツポーズをとっていたのは秘密です。

 

 

・ビジホに泊まるバイク乗りが増えてきている

 

荷物を満載したバイクが北海道ツーリングのアイコンですが、その大部分はキャンプ関係の装備です。なのでタンクバッグとトップケース、シートバッグだけという、車幅を超えない私の装備を見て「ええっ?キャンプしないんですかぁ?」と言う人の多いこと! やっぱりバイク乗りは自然を友としてワイルドであるべき、なーんていうイメージが強いのでしょうし、それを目指すバイク乗りが多いのも事実です。

 

が、電子ガジェットに充電もしたいでしょう、ゆっくり風呂にも浸かりたいでしょう、手間を掛けずにメシ食って寝具の中で寝たいでしょう。そんな誘惑に打ち勝ってきた ヤセ我慢の 見えっ張りな 野性的な漢もこの暑さには白旗を上げたようでした。ビジネスホテルの前にずらりと並ぶツーリング装備満載のバイク群、壮観でした。今回に懲りて脱キャンパーになった人も多くいるのでは?

 

 

・レンタカーの運転が危ない

 

以前大陸の方々が多く訪れていた時もアブナイ運転が目立ちましたが、彼らが来なくてもやっぱりそんな運転をするドライバーは多かったです。なんだ、結局日本人が悪いんじゃん。

 

レンタカーは乗り慣れていないクルマなのでやむを得ないことも承知していますが、それにしても目に余ります。速度調整や周囲との協調、己の技量の認識などができていないことによる、迷惑で危険な運転をするクルマによく出くわしました。結局他者との対比による自分の立ち位置の認識が不十分なのでしょう。いくら知らない道で馴れていないとはいえ、あまりにもヒドいレベルでした。

 

加速が速い遅い、コーナーが速い遅い、駐車が上手下手ということでなく、自分が今ここでこういう動きをすると他車がどう思うか、どういう影響を与えるかという交通社会での基本的な想像力がごっそり抜けているように思えます。なんでこんなことになったんでしょう?たまたまだったならいいんですが、地元へ帰ったらそんな運転をしていませんようにと祈るばかりです。

 

 

・車での北海道ドライブはデメリットがある

 

今回はバイク購入の都合で車でということになりました。このままだとこのドライブはバイクツーリングの下位互換になってしまうので、せめて自走でというアドベンチャー色を加えてみたのですが・・・

 

クルマでは風の感触や気温の変化、匂いが感じられないのでイマイチ物足りない

 

という印象が強かったです。せっかく果てしない大空と広い大地のその中を走っているのに、部屋の中でその景色の 4K 映像をテレビで見ているみたいでした。

 

さらにその上、今回はガソリン代の高騰のため、一回あたりのガソリン代がすごいことになりました。会員の特別価格なので多少は助かりましたが、一般の飛込み客価格だと一回で諭吉が吹っ飛ぶところでした。高速料金も合わせると、フェリー利用の方が安かったです。財布へのダメージ、大破級でした。

 

 

・車での北海道ドライブはメリットがある

 

車の移動はとにかく気楽です。雨が降ろうが風が吹こうがTシャツ一枚で乗り込めば OK 。このメリットは大きかったです。天気を肌で感じるのがバイクのメリットと言われますが、それでも皆さん、カッパとか電熱服とか使って快適になりたいわけです。なら最初から空調完備の快適空間での移動をしても同じじゃないか、と屁理屈をこねてみたくなります。特に今夏のような猛暑の時にはクルマのありがたさが身に沁みました。

 

更には

 

運転中にでも喫煙や飲食ができる

いざとなれば仮眠ができるので安全

おみやげ買っても荷物は収容可

 

などなど、利点は数知れず。ただしこれらはすべて実利的なもので情緒的なものではありません。「情緒?なにそれおいしいの?」という方は北海道旅行の方法はクルマ一択でしょうね。

 

 

・WRXSTI 最高!

 

このような旅行をするならミニバンや 1BOX を使うのが道理であって、WRXSTI は専門外かもしれません。スプリンターがマラソン競技に出場する、みたいな。

 

確かに居住性やシート形状を考えると、車中泊は厳しいと思います。ですが「走る」ということについてはピカイチです。北海道の道路は直線が多いのですが、このクルマの美点に走らせるのが楽しいというものがあるおかげで、苦痛なほどの退屈さは感じません。音や振動がほどよくあり、インターフェイスから感じるロードインフォメーションが豊かということで、クルマからのフィードバックを受けて自分が走らせている感が濃厚だからでしょう。最近の、静かで滑るような走りをし、自動化が進むクルマとはその感覚の次元が違います。

 

動体としてのクルマの能力の三要素は、「走る・曲がる・止まる」です。WRXSTI にはそれに「走らせる・曲げる・止める」意識を喚起させてくれる能力が加わっていると思います。

 

そんな車を今更ながら 14 日間、6000km 以上じっくり味わえたので、コスパが悪くても気にしていません、ええ、していませんとも、まったく(震声)

 

今回は初めての宿や立ち寄りポイントがあったので新鮮でしたが、なにより一番の経験は自分のクルマで自走で行ったということです。パンクというアクシデントがあったものの、しれっと走り切るだけでなく常に運転している意識を与え続けてくれた WRXSTI、最高かよ

 

 

とまあ、北海道紀行を振り返ってみました。具体的な立ち寄り場所や出来事、食べたものについては既ブログをご覧になっていただければと思います。今回は、そのような体験をしたからこそ残っている印象、つまり空のウイスキー樽の中の残り香的なもののお話です。

 

 

今回のような北海道行きは最初で最後になるでしょう。

やはりバイクで行きたいし、1日で自宅ー青森を走るのはしんどいし、もったいないし。

いや、でも

もしかして退職後に時間がたっぷりできれば、軽ワゴン車で数日かけていくのならいいかも。

とも考えるようになりました。

 

このように考えが広がっていくきっかけを与えてくれた今回の旅行は、結果として成功だったと思います。よきかなよきかな。

 

 

12 月に入ってから、ぼつぼつ来夏の渡道の計画を立てはじめました。今のところ1/3の日程分の宿は確保しています。

まだ 8 ヶ月先なのに

と思うのではなく、

もう 1 年を切った

という気持ちで臨むので、早めのスタートダッシュになってしまうのです。

 

来年のルートも、宿泊地が数カ所変わったぐらいで今年とほぼ同じです。次回はいよいよ GT が登板します。なので、同じルートを走ったとしても風景の見え方は違うはず。今からめちゃくちゃ楽しみです。

 

 

では。