年度変わりの時期です。この 10 数年、3月下旬には東京モーターサイクルショー詣でを含めた旅行をしていますが、今年は5泊6日という過去最長の行程を計画しました。
時期が時期ですので、仕事を片付けることができるのかという焦燥感と緊張感は MAX でドキドキ感もひとしお。さらに今年は人事異動発表が思ったより遅かったので旅行自体が危ぶまれましたが、なんとかクリアしてお楽しみ企画を完遂するという開放感と充実感を味わうことができました。
ではそのレポートをどうぞ。
4:30 起床。いつもより 1時間早い起床時間だったが、難なく目覚めた。ゆっくり準備し 6:00 出発、7 時前に空港着。預入手荷物を X 線通過させ出発ロビーへ行こうとすると、職員がこちらへ猛ダッシュ。何だ、お茶のお誘いか?
「お荷物をお預けになりますか?」
「はい・・・?」
「ではこちらへどうぞ(笑)」
X 線チェックを終わらせた荷物をそのまま持って行こうとしていた(恥)。 ANA とは順序が違うので間違ったのだ、きっとそうだ、そうに違い! 決してボケてきたからではない、絶対違う、そんなことがあってなるものか!
そんなチョンボはめちゃくちゃ恥ずかしいので、自分の行動を見直して冷静で落ち着いたものにしようと思う。
それでも非常口の説明のCAにはサムアップで応えるお茶目なワタシ。
雲の上を順調に飛行。
アナウンスでは「皆様の左手に富士山がご覧になれます」とあったが、雲しかご覧になれない。心のキレイな人しか見えないってやつかな?でも房総半島からはちょっと見えた。
モノレールで浜松町。今日の朝食はいつもの大江戸そばで温玉きつねたぬきそば(大)(冷)。うまい。
御徒町のホテルに荷物を預け、行動開始。上野公園には人がたくさん。でも日本人より外国人の方が多いような印象だ。桜は満開と聞いていたが、まだもうちょっとというところかな。満開宣言から 2,3 日経った頃が全開バリバリらしい。それでもたくさんの花の下を歩くのは気持ちがいい。
ひと月前は梅の花を堪能したが、桜の花を観る時の気持ちは少し違う。まるで季節の変わり目の断層を見ているみたいに、「あ、これで一年が終わった」とダイレクトに感じる。なんとか無事に終えた安堵感や、新年度への不安感と期待感がまぜこぜになり、気持ちが宙ぶらりんになる浮遊感。そんなアンバランスなバランスを感じたくて、毎年桜の花見には気合を入れている。
2 時間余り上野公園や不忍池のあたりをうろついて写真を撮った後、本日のメインイベントに向かう。まずは東京駅に行くのだが、時間があるので歩いて行くことにする。
東京の街歩きは楽しい。3 km 余りの距離を歩くのは地元ならゴメンこうむるのだが、東京ならキョロキョロしながら歩くので飽きない。ちょっとした店や通りが面白いし絵になる。
約 40 分の行程だが、苦もなく歩けた。東京駅からはバスで約 40 分。こちらの方が長く感じた。
で、着いたのは東京ビッグサイト。東京モーターサイクルショーがお目当てだ。
入ってみると、同じ金曜日でも昨年より人が多い。
ブースを彩る「きれいどころ」もマスクを外している人がたくさんいる。だからか、一眼レフ組が多かったのは。だって会場内でバイクの写真を撮るだけならコンパクトカメラの方が便利だもの。かく言う私も 200 枚近く写真を撮ったが、バイクの写真は数十枚だったことはここだけの話だ。
いつもは座った姿勢で撮るのだが、下からの撮影禁止と書かれた表示があったので、今回は全てアイレベル。変態ローアングラーたちのせいで撮影の幅が狭まった。一部の非常識者のせいで多くの者が偏見の目で見られるのはバイクの世界と同じ。
気をつけます。
気をつけて。
いろいろなバイクにまたがれたりメーカーの人と話ができたりするのがこのショーの醍醐味だ。購入予定のバイクのブースでは納車の目処が立たないことに苦言を呈したが、社員さんでも今後のことはわからないそうな。第二希望のバイクは、ワタシの日本人体型のせいで安全に乗れないとわかった。なので、第一希望のバイクの納車を腹を括ってひたすら待とうという覚悟ができた。
トライアンフのブースでは TIGER1200 を見たが、デカい!自分のは新型より 20kg 近く重いんだと思うと今さらながら驚く。もし購入する前に実車を見ていたら絶対買わなかっただろうな。「知らないということほど強いものはない」と言われる意味がよくわかった。他の展示はロードモデルばかりで、 900GT は置いていない。売れ線ではなくなったのかな?だったら逆に欲しくなるアマノジャクなワタシ。
ショーの規模は大きくなったらしいが小さなブースは少ない。ブース数全体は減ったような気がする。だからなのか、2 時間で全部見終わった。
今回はグッズをたくさん手に入れた。以前はSNSでの登録をすればもらえるというシステムをとっているところが多かったが、今回はアンケートに答えたらもらえるという以前のやり方に戻す傾向がある。そりゃ単に情報を拡散されるより、ユーザーの情報を元に製品開発をするほうが会社にとってのメリットは大きいだろう。
そのようにしてもらえるグッズだが、バイクメーカーのものは絶望的だ。配布されるグッズが質的にも量的にも 20 年前とは比較にならないくらいショボいのはどういうことだろう?バイク熱が上がっており収益も増えているはずだが、販促費や広報費には回されていないのだろうか?ショップ系やパーツ系はそこそこ頑張っているようだが(キャンギャルにおいても)。
ビッグサイトから出ると雨。天気予報では 18 時からということだったが、前倒しか。帰りもバス。安いしね。東京駅へ戻り
京浜東北線で御徒町へ。上野公園でライトアップされる夜桜を楽しもうと思ったが、残念断念。キッチンDIVE で 1kg 弁当(!)、コンビニで飲み物を買って宿に 17 時過ぎにチェックイン。部屋で大汗をかいた服(今日の最高気温 25℃!)を脱ぎ、弁当を美味しく頂きながらテレビっ子になった。
本日の歩行距離:17.9km
本日の振り返り
たくさんのバイクの実車を見たり情報を得られたのですが、バイクの車体価格、高くなりましたねぇ。とてもじゃないけど学生が得られるバイト代程度じゃ買えないものになっています。名実共に立派な贅沢品ですね。
となると当然購買層は以前のものとは違ってきます。メーカーはそのことをわかっているのでしょうか?性能の上げ方や出し方、触れた感触、車体の造りや耐久性、さらにはバイクの個性などなどのクオリティをあげなければなりません。なんせ実用性の低い「贅沢品」にかなりの金額を突っ込める、経験豊かな目の肥えたユーザー相手の可能性が高いのですから。
今のままでは(特に日本メーカー)目先をちょっと変えただけの商品展開になり、わざわざ高いカネを払う価値のないつまらないモノと思われてソッポをむかれ、その結果バイク人口が減り業界が冷え込む恐れすらあります。
それを警戒してか、最近は「バイクそのもの」よりも、「バイクでできること」をメーカーやメディアが前面に押し出しています。特にキャンプ。
それに注力するのはやめといた方がいいと思います。そんなことはパーツメーカーやショップに任せましょう。だってキャンプなんて車でもできますもん。むしろ車の方が向いてますもん。なので下手すりゃ「バイクやーめた、クルマにしよっと。」という口実を与えちゃいますよ。リンちゃんやそのじーさんみたいな人は多数派ではありません。
思い切って原点に戻り、スタンドアロンのハードウエアとしてのバイクをもっときっちり作って欲しいと思います。システムとしての、あるいはシステムに頼ったバイクではなく。
今回のショーを見た、いちユーザーの感想です。
続きは今度。では。