paradoxriderの日記

バイクや車、カメラなどのことに触れていきたいと思います

日本紀行 第15回 東京 2/2 交通手段編 「めぐりあい東京」

日本紀行東京編の後編は、ワタシが使った交通手段についてです。 とはいっても東京行脚で使っているものについては拙ブログで紹介済みなので、ワタシの県から東京までの交通機関についてのことを書いていきます。

 

 

これまでにも述べたとおり、初の東京体験は「鉄道で通過」という形でした。 茨城県へ大学受験に行った時のことです。 これはあまりにも impressive だったので、書かないわけにはいきません。

 

当時のワタシにとっての東の果ての土地は静岡県、 修学旅行で訪れた地です。 それより向こうはテレビや本の中の世界でしかありませんでした。 もしかしたらワタシ達にはニセの情報が流されており、 実際は未知の生物が支配している土地かもしれない、 いや、 それすらも生きられない世界なのかもしれないと、 厨二マインドあふれる妄想は広がるばかり。

 

しかし大学入試を控えて、それよりも現実的に怖れることがありました。 それは

 

 

 

無事東京の駅を通過できるか

通りたければワタシを倒すがよい!

 

ということでした。 試験時のプレッシャーを少しでも減らせるよう、 付き添いとして兄が神戸から合流してパーティーを組んでくれることになったので一安心・・・

 

 

 

でしたが、当日になって彼がまさかの遅刻。 新幹線に乗り遅れたため、 ワタシはひとりで茨城まで行く羽目に。 パーティーメンバーがいなくなったので、 「はじめてのおつかい」状態になることが決定しましたが、 東京バージンの高校3年生一人旅にとってはかなり challenging なものに感じました。 とにかく「東京駅に着いたら山手線で上野駅、そこから常磐線土浦駅と詠唱を続けていくうちに、 列車は東京駅へ。

 

 

さあ、冒険の始まりです。

 

今なら、案内表示を見て自分の乗りたい路線の番線に行けばいいというのがわかるのですが、当時は

たくさんの路線があり

たくさんのホームがあり

たくさんの案内掲示があり

たくさんのアナウンスがあり

たくさんの店があり

たくさんの人がいる

というのを目の当たりにして情報がオーバーフローしてしまい、さらに列車を降りると道に迷ったことで、 極度の不安と緊張で気分が悪くなりかけました。

 

しかしその時のワタシにはマジックアイテムがありました。そんなこともあろうかと、王様父親)がワタシに魔界の地図東京駅と上野駅の見取り図のコピー)を持たせてくれていたのです。休息ポイント(トイレ)を見つけてはそこに入り、個室でルート確認、そしてまた次の休息ポイント(トイレ)に入り再びルート確認という具合に、 休息ポイント(トイレ)を中継点としてエスを続け、 魔界の門(東京駅)からドラゴン(山手線)に乗って開闢の門上野駅へ。

 

ここまでくれば大丈夫、と思っていたら甘かったです。 開闢の門 上野駅の方がもっと複雑。大きさという意味ではなく、 動線が複雑すぎて初見殺しでした。 かなり慌てましたが、ここでワタシの「見栄っ張りスキル」が発動。

 

「ここでキョロキョロすると田舎者だということがバレる。かといって誰かに道を訊ねるにも「標準語スキル」はまだ会得していない。 なあに、急ぐ必要はない。 この建物を全制覇する覚悟で歩こう。 周りに合わせて早足で、視線だけ動かして看板を読み取り、豊饒のエデン茨城県へ向かうための出口を探すのだ!」

 

こういうふうに開き直ったほうが、 問題は意外と早く解決します。 数分後には北に向かうワイバーン常磐線に乗ることができ、無事湖畔の楽園(土浦)に着いてサラマンダータクシー)で宿に入った時にはヘロヘロ状態。 迷宮ダンジョンからなんとか脱出できた初級冒険者のようでした。  残念ながら出会いはありませんでしたが・・・(@ダンまち)。

 

 

このことがトラウマになって鉄道で行く時は今でもちょっと緊張しますが、 高層ビル群の中を通過することで東京に来た実感が湧き、「いやぁ、ワタシもこの大都会の中の一員なんだぁ」と思ってちょっと嬉しくなります。 数時間かけて到着する「やっと」感もあるのでしょう。 一方、 夜行列車で行く時はこんな風には思えません。 「乗ったら寝て目覚めたら東京」と、知らない間に着いちゃっているからでしょう。 便利なのは確かですが、「夜汽車」の言葉からくる趣はほとんど感じないということもあり、 この数年は利用していません。

 

 

バイクや車で行くこともほとんどなくなりました。 都内での移動はむしろ不便ですので。 代わりに、 四国からの定期便が出始めた頃からは高速夜行バスを使うようになりました。 どこでも寝られるワタシにとって、 時間とお金の節約もできるのでメリットしかない手段だったのです。 イビキがひどくなってからは利用していませんが、 それもマシになったのでぼちぼち乗ろうかなと画策しています。 当時よく利用していた東名道経由のJRバスは休便中のため、 中央道経由のバスになるのでできれば真冬に。 積雪で到着時間が遅れることで、 ちょうどいい塩梅の時間に着くのですよ。

 

 

回数は少ないのですが「船」を使ったこともあります。 ワタシの県発着ではないのですが、隣県からフェリーが出ています(オーシャン東九フェリ-)。 まだ高速道路走行が好きではなかった学生の頃、帰省するために何度か乗りました。

 

出航してから東京湾を航行している時はデッキに出て夜景を眺め、それに飽きて船室(雑魚寝の大部屋)に戻るとバイク乗りの学生たちばっかり。 他に気兼ねなく雑談に花を咲かせました。 場所を移して麻雀大会になったり(当時は麻雀ルームがありました)、 海が荒れた時には私以外全員による大リバ-ス大会になったりと、 思い出もいっぱい(苦笑)。

 

初対面の他大学生と、 その場の流れで一晩中バカ話やマジ話をするのはとても楽しかったのを覚えています。 できればあんな船旅、 またやりたいなぁ・・・

 

 

で、最近一番よく使うのは飛行機です。 他の交通手段を使うと4時間以上かかっていたのにたった1時間で着いてしまうので、 乗り始めて間もない頃は時差ボケにも似た違和感を感じたものです。

 

運賃は高いのですが、 早期購入割引を使うと新幹線より安くなります。 キャンセルはできませんが遊びに行く踏ん切りをつけることができ、 ワタシにとってはウエルカム。 調子に乗って ANAJAL の会員になってマイルを貯め、 年に数度は東京へ交通費無料の旅をしています。

 

羽田空港の雰囲気も大好きです。 「今から出発するワクワク感」と「今着いた安心感」がイイ感じに混ざり合い、 ほどよい高揚感を醸し出している気がします。 でも成田空港ではこんな風には感じません。 大きすぎるのかなあ? この雰囲気を閉じ込めるには羽田空港の大きさがちょうどいいのかもしれません。

空港ラウンジより

 

 

こんなかんじで東京への往復を続けています。 ワタシにとって、 「旅行」を楽しむ要素の1/3 はその目的地までの行程が占めます。 なのでその時に使う時間がいかに楽しく有効で有意義であるかということが、 その旅行の充実度に大きく関係してくるのです。 東京までは最短で 1 時間(飛行機)、最長で 20 時間(GPz400 で下道のみ走行)。 所要時間や交通機関によって街の見え方も変わってくるような気がします。 なので、 もし東京行脚に飽きてきたら他の交通機関を組み合わせて、 わざと手間のかかる行程に変えてみるつもりです。 ちょっと試しにプランニングだけでもしてみようかな。

 

 

以上で東京編を終わります。

ではまた。