paradoxriderの日記

バイクや車、カメラなどのことに触れていきたいと思います

アニメ雑感2

梅雨ですねぇ。蒸し暑いです。気温が高くないのがせめてもの救いですが、今年はマスクのせいで余計にうっとうしく感じます。真夏になってもマスクは手放せないのかと思うと、膝から崩れ落ちそうになります。

 

 

 

さて、やっと見終わりました。「GATE  自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり」です。

 

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絵を見ていただければわかる通り、自衛隊異世界人(?)が登場します。

 

ミリオタと異世界萌え、両方の面倒を見てくれるアニメだとタカをくくっていたのですが、そんなに単純ではありませんでした。

 

リアル(軍隊としての自衛隊)とファンタジ-(異世界)、本来であれば対照的なはずのこの2つの立場を正対させ、そこで起こる軋轢や誤解、それらを昇華させたハッピ-エンドとは限らない相互理解という行程を、エンタメらしく飽きさせずに見せてくれます。

 

さらにそれだけではなく、リアルの中に内包されたファンタジ-、ファンタジ-の中に内包されたリアルを織り交ぜて物語を進めることで、状況や登場人物が生き生きと表現され、スト-リ-自体にリアリティを持たせています。

 

戦闘シーンにも抜かりはなく、隊員の使う言葉や銃撃・砲撃音も正確。さすが自衛隊が協力しているだけのことはあります。だからなのでしょう、こんなポスタ-もあります。

 

 

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自衛隊、やりすぎじゃないか?

 

また、実際に戦争になれば起こるであろう、政治家の偏った判断や諸外国の干渉、マスコミの情報操作などもきちんと描くことによって、リアリティがさらに増します。

 

遊び心を感じさせるシ-ンも取り入れていて、陸自隊員のコ-ルサインが Fate の英霊名だったり、ヘリ部隊が突入する時にワグナ-を大音量でスピ-カ-から流したりと、他作品をリスペクトしたシ-ンがちらほら出てきます。

 

このように、リアルとファンタジ-の混ざり具合が絶妙なため、そんな世界が本当にあっても不思議ではないというふうにさえ思えてきます。

 

 

もちろんツッコミどころもあります。敵(異世界生物)に大勢の日本人が殺されたのに、その異世界人が日本の国会招致喚問をうけて帰る際に大歓声で見送るというのはちょっと抵抗がありました。

 

まてよ、これはもしかしたら日本人の脳天気さを表したのかも。

 

また、一瞬で家や人を焼いて消滅させてしまうほどの炎を F4 ファントムが浴びても黒くなるだけとか、サイドワインダ-1発で硬い表皮を持つドラゴンを地面にたたき落としたりとか。

 

でもト-タルでみると、退屈させない充実したアニメです。

 

 

このアニメも3期を見てみたいのですが、たぶん作られないでしょう。敵対する相手が異世界人とはいえ、自衛隊員が実在の武器(銃、砲、戦車、戦闘機 etc)をもって排除する(殺す)というのは、今の情勢ではあまり受け入れられないと思います。むしろ、よくアニメ化できたなあと思うくらいです。

 

少し怖いのは、このアニメを見た人が「異世界生物であれば武力をもって排除してよい。武器カッケ-!」という考えで納得してしまい、それが暴走して挙句の果てに「自分と常識が異なる者は武力で排除してよい。武器サイコ-!」となってしまうことです。

 

もしかしたらこのアニメは、観る人が試されているのかもしれません。これが杞憂であることを望みます。

 

 

さて、次の作品は、と・・・

では。