paradoxriderの日記

バイクや車、カメラなどのことに触れていきたいと思います

アニメ雑感1

土日とも雨。家でアニメを見て過ごしていました。「長門有希ちゃんの消失」と「天気の子」。

 

 

ひねくれ者なので多くの方々の評価とは異なりますが、ご容赦のほどを。

 

 

 

前者は「涼宮ハルヒの憂鬱」からのスピンオフ的な内容で、世界観も少しずらしています。「アイドルマスタ-」に対する「ぷちます!」的な。

 

そこそこ楽しめますが、「涼宮ハルヒ~」を知っていればという条件が付きます。なぜならこのアニメはそれ自体だけでは成立できないのです。「ぷちます!」は「アイドルマスタ-」を知らなくても別物として面白い、つまり同じ敷地内での「離れ」的な立ち位置なのですが、「長門有希ちゃん~」は「涼宮ハルヒ~」の「軒先を借りている」という感じがするのです。

 

もちろんスピンオフなのだから、これがダメというわけではありません。でも、だからこそ直接的に比較できてアラが見えてしまいます。特に絵の面で。

 

涼宮ハルヒの憂鬱」は言わずと知れた京都アニメ-ション謹製。それに対し「長門有希ちゃん~」のほうは satellite 。制作期の違いがあるにもかかわらず、人物描写やちょっとした仕草、細かいところまでの考証は、京アニが圧倒的に深いのです。なので、言葉は悪いですが「劣化版」のように見えてしまいます。「涼宮ハルヒ」と「長門有希」は同等に並び立ってほしかったです。

 

satellite もレベルは高いのですが、やはりメカもののほうが得意なのかもしれません。

 

京アニの、10代の若者を表現する巧みさには今更ながら脱帽です。

 

 

 

もうひとつのアニメ、「天気の子」。やっと見ることができました。新海誠の作品だし、評判は上々なので期待は高まるばかり。

 

で、見てみると・・・、「ん-?」て感じ。

 

設定や展開に「必然性」が感じられません。そもそもの設定として、なぜ帆高は家出をしてまで島を出たいと思ったのか、なぜ陽菜は15歳であるにもかかわらず弟と2人暮らしをしているのかという、主人公2人の困難ともいえる環境に臨む決意や覚悟が希薄に感じられました。また、拳銃を使うシ-ンでは「ここ、必要?」とも思ったものです。

 

そんな風に「?」が続き、どんどん物語が偶然を積み重ねていくことで、気持ちがスト-リ-についていけなくなりました。

 

もちろんアニメだからフィクションであり、偶然の積み重ねってリアルの人生にもあるとは思います。でも 0.3 × 0.3 は 0.09 になってしまうように、低い可能性の連続は現実性からの乖離となり、共感できなくなるのではないでしょうか。街並みなどの描写が細かくリアリティ-を感じさせるだけに、余計にそう思ってしまいます。

 

ですが、もしかしたらこの映画はそのようなことに重きを置いているのではないのかもしれません。表面的にはボ-イミ-ツガ-ルの話ですが、実のところのメインキャストは須賀圭介をはじめとする大人側の人たちなのではないか、映像の美しさや音楽のマッチ感で強いインパクトを与えることによってそれを隠しているのではないかと考えれば、納得できるところも多いです。

 

最近の音楽でも、歌詞だけを見ると何を言いたいのかわからないものでも、キャッチ-なメロディ-で売れている歌がたくさんあります。そのような、目ざわりのいい、耳ざわりのいいものが売れる現代では、このような映画作りも商業的には「アリ」ですね。

 

でも私にとってはもう一度見たいとは思えない作品でした。BGVならいいかな。

 

 

次は何を見ようかな。

では。