paradoxriderの日記

バイクや車、カメラなどのことに触れていきたいと思います

Tiger Explorer と行く、振り返りツ-リング日記(その3)

今日から在宅勤務を開始しました。ずっと家の中でいると、体が硬くなった気がします。気分的にも開放感がないからかもですね。

 

3日目です。

 

初めは磐梯山スカイライン、レークライン、ゴールドラインに行くつもりだった。ところが雪で未開通の部分があるようだ。

なら蔵王はどうか。ここもまだ開通していない。では、と地図を開き長考。結局相馬から太平洋側を北上し、仙台まで行くことにする。

 

R4からR115に入ると、先行車なし、後続車なし。この道から見える風景はだいぶ変わった。工事が減り、道周辺がさっぱりした感じ。


タイガ-は地方幹線道路を淡々と走るのも得意分野の一つ。楽なポジションとスム-ズでトルキ-なエンジン特性のため、気持ちが前のめりにならないからだろう。結局ゆとりがあるので疲れないし、のんびりしたツ-リングも楽しめる。でもアクセルを大きく開けると「虎」の顔をのぞかせるので、ナメてかかると痛い目にあう。用心、用心。

 

相馬に近づくと車も増えてきた。思い返せば、震災から4年くらい経った時にこの街が息を吹き返し始めたように感じた。最も印象に残っているのは、田んぼに水が張られていたことだ。やっとここまで持ち直したのだ、よくぞここまで頑張ったと、地域の人たちのパワ-に頭が下がる思いだったのを覚えている。

 

K74から大洲海岸を北上。伝承鎮魂記念館に立ち寄る。震災前後の相馬の様子がよくわかった。駐車場には私と同じ県ナンバ-のNINJA250 が。荷物満載の様子を見ると長距離ツ-リングの同志か。お気をつけて。

 

K38を北上。途中は土地造成を至る所でやっていたり、瓦礫置場となっている小学校の廃墟があったりして、復興道半ばという印象だった。相馬以南より土木工事は遅れているようにみえる。マスコミにはこのあたりのことも取り上げてほしい。

 

f:id:paradoxrider:20200420233948j:plain
f:id:paradoxrider:20200420233945j:plain
北上途中にあった、資材置き場となった学校。道端の非現実感。

 

K38やその北のK10を走りながら、ときどき海の方へ行こうとしたが、工事のためなかなか行けない。道からだいぶ離れたところに巨大な防波堤を作っていた。K10も堤防のようになっており、道と防波堤の間の平地部分には、いくつもの公園があった。それらは盛り土をして高台になっており、いざという時はこの上に上がって津波をやり過ごせるようになっている。遊具もあり、家族連れで賑わっていた。

 

さらに北上し、目的地の荒浜小学校に到着。ここは震災遺構として残すそうだ。中の展示をみると、当時のリアルな様子がよくわかった。もっと多くの人に見てもらうべき場所だと思うが、観光地ではないので PR の仕方も難しいのかもしれない。

 

f:id:paradoxrider:20200420234635j:plain

荒浜小学校

震災後1年経って宮城の他の小学校の廃墟に行く機会があった。あたり一面小さな瓦礫が散らばっている中、その学校だけが建物として残っており、SOSと大きく書いた窓の張り紙や壊れた壁や床、天井はそのままなのに、驚くことにその建物は立ち入り禁止ではなかった。そんな廃墟に気を配れるほど、当時の行政には余裕がなかったのだろう。その非現実性や非日常性があの震災の甚大さを感じさせたことを思い出した。

 

見学を終えてR4に入り南下。国見から東北道で郡山。すき屋で早い夕食をとり宿へ。洗濯をして、あとは部屋で今日見たことを反芻。

 

本日の走行距離 333.4km

 

***********************************************************************
3日目は山岳ツ-リングのつもりでしたが、北国の春を舐めていたようです。まあそのおかげで仙台近くまで足を延ばせたので結果オ-ライですが。

 

海沿いに限って言えば福島より宮城の方が更地が多いようです。広々としてしまった土地は走りやすいのですが、廃棄物置き場として使われている廃墟となった学校や点在する慰霊碑を見ると、スピ-ドを上げる気にはなりませんでした。今日もいろいろなことを考えた一日でした。

 

続きは次回。

では。